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師走の通り名は伊達じゃないですね、時間がうまく使えませぬ(><)!
有り体に言うと、実家の大掃除の手伝いとかしてました。以前からちょいちょい文句言ってる実家です、はい。今回は庭に蔓延る植物たちを大殺戮してきましたぞ。クリスマスイブの日にな。ははは。
でも実家の本棚にダンテの神曲の文庫本見つけたからなんだかんだで宝の山か-!!ってご機嫌です(^^)。
来年はね、読書をね、もっとね、しようと思います。(毎年思ってる)
以前Twitterにあげたお絵描きをイメージして小説書いてもらえたのです、ありがとうございますううう!!(無理を言ってブログに載せさせてもらいましたv重ねてありがとうございます!!)
「ゆうべのキス」 花枝
共に夜を過ごした翌朝は互いに違うタイミングで部屋を出ることが、いつの間にか暗黙の了解となっていた。今日の隼人は既に朝の身支度を終え、いつものようにニュースを読みながら目覚ましのコーヒーを啜っていた。
ふとベッドに腰を掛けバンテージを巻いていた竜馬の視線に気が付き声をかける。
「どうした?」
口元の荒れでも気になるのか指で唇をこすっていた竜馬は、隼人の声に一瞬驚いたように手を止めるがすぐに横を向いた。
「なんでもねぇよ」
いつになくトゲのある声でそう返され、隼人も「そうか」と短く返すしかない。
再び端末に視線を落とすふりをしながら不機嫌の原因を探ろうと横目で様子をうかがうが、はっきりとした原因は分からぬまま竜馬の表情はますます険しくなっていく。
顔が少し赤い気もするが、風邪かと声をかけられる雰囲気でもない。気まずい沈黙がしばらく続いたあと隼人はぬるいコーヒーを飲み干し席を立つ。
「先に行くぞ」
「……ああ」
きっと体調でも悪いのだろう。心配ではあるが今日の予定では、はやく切り上げることも叶いそうにない。隼人は小さくため息をつきブリッジへと向かった。
―――
扉が閉まりしばらく、ひとり部屋に残った竜馬は巻きかけのバンテージを放り出してベッドに背を倒した。大きく息をつき呼吸を整える。
このうるさいほどに高鳴る鼓動を耳まで熱く感じるこの体温を隼人に気が付かれなかっただろうかと考え頭を抱えた。
はじめは隼人のカップに口をつける横顔をなんとなしに眺めていたが、いつの間にか、あの薄く形のよい唇に己を許し、重ね、いつの間にか不遜な侵入者と化したそれに主導権を奪われ、犯された昨晩を思い出しながら指先は無意識に跡をなぞっていた。
どうしたと声をかけられ我に返ったものの浅ましい想像に耽っていた自分が恥ずかしく、とても顔を見ることができぬまま背中を見送るはめになった。
こうしてひとり頭を抱える今も熱は冷めず、もうしばらくは部屋から出られそうにない。
竜馬は大きなため息をつくと熱の鎮まりを待つためそっと目を閉じた。