バタフイエフェクトの卯月さんよりおたおめ小説いただきましたーーー!!!
ありがとうございます(=^0^=)!!!
さあどうするこれで5000Hitおめでとうマンガ(にしようと思ってるけど背景が描けなくて苦戦中ゆうてる間に6000Hitいっちゃうよどうしよう( 」´0`)」)の約束を果たしていない私さあどうする!!?!!
リーマンパロの小説ですv
続きからどうぞーー!!
【午後12時は弁当の香り】
12時に近くの公園にて待つ。
そんな果たし状じみたメールに気が付いたのは、12時を少しばかり過ぎてしまった頃だった。
会議が長引いたのが原因である。
隼人は小さく溜息を吐くと、簡素に「今行く」とだけ返事を打った。
返信先の名は、流竜馬。
最近出会った複雑な縁である。
コートを羽織って外に出ると冷たい風が頬を叩いた。
吐く息が白い。
常人より頑丈な身体だと自負している隼人も流石に体を強張らせた。
この震えるような寒さの中、彼は待ち続けているのだろうか。
若干の申し訳なさを抱きつつ、ビルが立ち並ぶ街を歩いて行く
。
しばらくすると急に開けた空間が視界に飛び込んでくる。
さながら砂漠の中のオアシスのように、その公園は木々を生い茂らせて人工的なビル街に彩りを添えていた。
針葉樹さまさまである。
ジョギングをする者とすれ違いながら隼人は公園の敷地内に足を踏み入れ、キョロキョロと辺りを見渡しながら速度を落として歩く。
「竜馬……竜馬は……」
無闇に広い敷地なだけに探すのも一苦労。
せめてどの辺りで待っているのか明記しておいてくれたら良いものを。
まさかもう帰ったのではあるまいな、と隼人が疑心を抱いた時、彼の姿が見つかった。
備え付けの木製ベンチにふんぞりかえりながら、ジーンズのポケットに手を突っ込んでぼぉっとしている。
その横顔から白い息が
吐き出されるのを見て、隼人は少しだけドキリとした。
絵になる、と言えばそれは贔屓目でしかないのだろうが。
「すまん竜馬、遅くなった」
「おー、気にすんな。
詫びの品ぐらい受け取ってやっからさ」
こちらに視線を向けるなりそんな事を言ってニヤニヤと笑ってみせる。
こんな軽口を叩ける程度には気にしていないらしい。
それでも待っていてくれた事実は揺るがない。
今日の失態の詫びは後日どうにかするとして、とりあえず隼人は竜馬の隣に腰を下ろした。
冷えた木材の感触が尻から太ももにかけて広がる。
「竜馬、寒くないか?」
「俺は平気だ」
そう言う竜馬はTシャツにジャケットを羽織っているだけだった。
ジャケットのファスナーはとまっておらず、時折強い風が吹くと煽られて揺らめく。
まさかこのTシャツが半袖という事はないだろう。
頼むから長袖であってくれ。
隼人が内心でそんな事を思っているなんて知らないであろう竜馬は、脇に置いていた鞄から四角い箱を取り出した。
「何だそれは」
「昼飯。 まだ食ってねーだろ?」
そして得意げに笑う。
チェーン店の100円ショップで購入したようなビビッドカラーの弁当箱が凄くミスマッチに思えた。
自分にとっても、竜馬にとっても。
とは言え、嬉しい事に変わりはない。
多少なり緩んでいる頬を自覚しつつ、隼人は鮮やかな箱を箸と共に受け取る。
「有難く頂こう」
言い回しが固いんだよお前は、という竜馬の小言を受け流しながら蓋を開けた。
長方形の中は半分でくっきり分かれている。
半分は白米。
もう半分にはおかず。
和食中心に纏められた中身はよくよく隼人の事を理解されていた。
「……全部竜馬が作ったのか?」
「おう! 今日はバイトも休みで暇だったからな」
暇だからといって『弁当を作ろう!』という発想になる事が、隼人から見て不思議だった。
基本仕事人間の彼は相対的に家事業務を軽視している部分がある。
流竜馬もベクトルは違えど似た人種だと思っていたのだが。
……否。
そうであった筈だ。
ならば目の前の男の意識を変えたのは、
「……弁当箱見つめてねぇで早く食えよ」
自意識過剰な考えに浸っていたら呆れたような竜馬の声で我に返った。
軽く謝罪を入れて、箱と同じビビッドカラーのプラスチック箸で煮物を摘まむ。
多分椎茸だろうそれを口に運ぶと、じわりと煮汁が染み出した。
「……相変わらず美味いな」
「そうか? まぁ美味いならいいけどよ」
「あぁ。
本当に美味い」
少し冷たいのが残念な程に。
たまに作りに来てくれる夕飯と比べたらその辺りがマイナス要因であった。
しかし、『手作り弁当』という特別感がそれを補っている。
自分も一人の単純なオスなのだな、と内心で笑いながら鮭の切り身を丁寧に解していく。
こちらも焼き加減は隼人好みだ。
解し終えた身を口元に運ぼうとした時、隣からの妙な視線に気が付いた。
「あまり見つめられると食べにくいぞ?」
「え、あぁ、悪ぃ」
歯切れ悪く謝罪して、竜馬は大袈裟に視線を逸らした。
こちらを向いた頬がなんとなく赤い気がする。
気のせいかもしれないし、寒さのせいかもしれない。
白い息が風に流されて赤い頬に映える。
「竜馬」
横顔に声をかけ
ると、すぐに竜馬は振り向いた。
吐き出される白い息を遮る様に、隼人は箸で摘まんでいた鮭を突っ込む。
「ぅむぐ!」と声になってない音が竜馬から漏れた。
恨めしそうな目を向けながら、モグモグと咀嚼している。
そしてゴクリと飲み込んで、即口を開いた。
「何すんだ!」
「熱心に見つめていたからな。 食べたかったのだろう」
「へっ、あ、あぁ、まぁ」
ポカンとした表情を浮かべたかと思うと、歯切れ悪そうに肯定して、竜馬はまた視線を逸らした。
顔が赤い。 やはり気のせいではないだろう。
ただその理由が分からず、
隼人は首を傾げつつ解した鮭を摘まむ。
口に含んでさらに噛み解すと、旨味成分が口内へ広がった。
それは、先程よりも強い感覚。
「なぁ、隼人」
そんな事を思った瞬間、話しかけられた。
行儀が悪いと知りつつ、「何だ」ともごもご返事をする。
「美味いか?」
「さっきも言っただろう。
美味い」
「お前さえ良けりゃ、また作ってやっても良いぜ」
視線を空に向けて白い息を吐きながら、竜馬ははっきりそう言った。
しかし隼人は、
「いや、いい」
と断った。
当然竜馬は不服そうな顔をしてみせる。
何か言おうとする前に隼人は続けざまに言葉を繋げる。
「作ってくれると言うなら2人分だな」
「何?」
「今さっきお前に鮭を食べさせた時に思った。 やはりお前と一緒に食事をした方が美味い」
先程感じた『より強い旨味』はそういう事なのだろう、と1人納得しながら白米を口に運ぶ。
「もちろん、お前が嫌なら構わん。
2人分作る方が大変だろうからな」
「……夕飯」
「ん?」
「夕飯、何が良いよ?」
白い息を風に流しながら、竜馬は話の流れを無視した問いを口にした。
だが、そこに隠された流れを読めない隼人では無い。
ニュアンスを汲み取れるくらいには一緒に居るつもりだ。
煮物を口にしながら隼人は答える。
「お前が作るなら何でも良い」
「それが一番困るんだよ、ばぁか」
そう言いながらも、竜馬の顔は嬉しそうに緩んでいる。
相変わらず、赤い頬に白い息が映えて映った。
…同棲前の公園デートですよ~~~vvv
「隼人が魚食べるのがすっごく綺麗でそれを見たいので魚料理が多い」という細かい妄想ネタを拾って頂いて…(感動)
ほら、隼人の手って指長くて綺麗そうじゃない?その手が流麗に細かい作業をするのに見蕩れる竜馬って絶対「自分の手は無骨なだけで隼人のような美しさは全くない」と思ってそうだけど!
つかね!
お互いこっそり見蕩れあっててこのバカップル!リア充!!!爆発しろ!!!
ハァハァ…
あと、頬を赤くしながら白い息を吐く竜馬すごく可愛いです。゚+.(*`・∀・´*)゚+.゚!
冬場ならではの!!
こんな子が寒い中自分を待ってると思うともう堪らん気持ちになってゴロゴロルンバ状態ね。ですね。
それでは頂いた小説に触発されてラブラブ(ではなかろうが)同棲が始まった後で竜馬にエプロンをプレゼントするという途中イラスト↓
(密かに「私は背景が描けません」アピールを兼ねてます)
卯月さんありがとうございましたぁぁああ!!